無償で配布されるお薬手帳がフリマアプリで転売されている問題が、ネット上で大きな批判を呼んでいます。人気アニメ「薬屋の独りごと」とコラボしたこのお薬手帳は、患者サービスとして薬局から無償で提供されるものですが、フリマアプリでは1冊数千円という高額で取引されています。
特に悪質なケースとして、一人の出品者が70冊以上を大量出品している事例も確認されています。この行為は医療現場の善意を逆手に取り、本来必要とする患者からお薬手帳を奪うものであり、医療関係者や一般利用者からの怒りの声が高まっています。
法的には問題がないものの、善意のサービスの継続に悪影響を及ぼす可能性があるとして、強い非難が集まっています。ネット上では「無料で配られたものを有料転売するのはどうかと思う」といった意見や、「転売ヤーが増えることでメルカリの手数料が上がる」との指摘も見られます。
また、薬手帳は本来、処方箋を持っている患者に対して必要な情報を提供するために配布されるものであり、無用な商品が流通すること自体が問題視されています。今後、このような転売行為に対する対策が求められる中、フリマアプリの運営者にも責任が問われることとなるでしょう。患者のためのサービスが本来の目的を果たせなくなることを懸念する声は、ますます大きくなっています。