女子寮へ侵入・メッタ刺し…障がい者の兄を侮辱された恨み

河北省新楽市の女子寮で、妊娠中の大学講師・施晶蓉(シ・ジンロン)が刺殺される痛ましい事件が発生しました。事件は2011年1月1日の午後7時に起こり、施晶蓉が出産準備のため資料を整理している最中に、何者かに背後から襲われ、27回も刺されました。彼女の未出生の子どもも同様に命を奪われるという衝撃的な結果となりました。

事件の発覚から二日後、逮捕されたのは施晶蓉の夫、左啓華(ズオ・チーホア)でした。彼は、妻との関係において抱えていた長年の恨みが原因で、計画的にこの凶行に及んだとされています。調査の過程で、左啓華は女性の格好をして寮に侵入し、施晶蓉を襲ったことが判明しました。

二人は同じ職業に従事しており、学生時代からの関係を築いていましたが、次第に施晶蓉の成功が左啓華の心に圧力をかけ、夫婦間に亀裂が生じていました。特に、施晶蓉が左啓華の障がい者の兄に対して侮辱的な発言をしたことが、彼の怒りを引き起こすきっかけとなったとされています。

左啓華は事件当初、冷静を装い、施晶蓉の死を発見したかのように振る舞いましたが、警察の調査により、彼の行動や発言に矛盾が見つかり、最終的には自ら犯行を認めました。裁判では、左啓華は妊娠中の妻に対する強い恨みを抱いていたことを明かし、その結果、2012年6月には殺人罪で死刑判決を受けました。

この事件は、外見上は平穏だった夫婦関係が、内面の問題によって崩壊する様を浮き彫りにしています。人間関係における感情の葛藤がもたらす危険性を再認識させる、痛ましい事件となりました。

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