天皇皇后両陛下が、9月に発生した能半島の豪雨災害を受け、被災地・輪島市を訪問しました。これは今年3度目の訪問で、被災者への思いを直接伝えるための重要な機会でした。両陛下は、流された中学3年生の喜三翼音さんを含む4人の犠牲者が出た現場を訪れ、深い黙礼を捧げました。
現場には依然として流された住宅や瓦礫が残っており、あの日の凄まじい流れを物語っています。両陛下は市長から当時の状況を聞き、上流からの激流の影響を理解した上で、被災者の方々に温かい言葉をかけました。避難所では、豪雨で浸水した仮設住宅から避難してきた人々を見舞い、感謝の気持ちを受け取る姿が印象的でした。
「寒い輪島まで来ていただき、本当にありがたく感謝しています」と、被災者の一人が涙ながらに語ると、両陛下の優しい眼差しが一層その瞬間を特別なものにしました。彼らの訪問は、困難な状況にある人々にとって、心の支えとなることでしょう。
両陛下は、救助や復旧活動にあたる自衛隊や警察の関係者にも感謝の意を表しました。今夜、両陛下は東京に戻る予定ですが、輪島の人々に寄り添うその姿勢は、今後も忘れられない印象を残すことでしょう。