新春恒例の「歌会始の儀」が、皇居宮殿で緊急に開催されました。新型コロナウイルス感染防止策を徹底し、出席者は事前にPCR検査を受けるなど万全の体制で臨みました。今年のテーマは「窓」。秋篠宮家の次女、佳子さまの和歌が朗読され、一般からの入選者も参加しました。
特に注目されたのは、両陛下の長女、愛子さまが成年皇族として初めて出席したことです。彼女は高校時代のイギリスのサマースクールの思い出を詠み、「英国の学びやに立つとき迎え、開かれそむる世界への窓」と力強く表現しました。この瞬間は、愛子さまにとっても特別な意味を持つものでした。
皇后さまは、昨年9月に移り住んだ皇居の自然についての和歌を披露し、「新しき住まいとなれる吹上の窓から望む大樹の緑」と述べ、豊かな環境への感謝を表現しました。最後に、天皇陛下が「人々の往来の再会を願う」思いを詠んだ歌が披露され、感動的な締めくくりとなりました。「世界との行き来が集るよは続き、窓開く日をひとえに願う」との言葉が、未来への希望を象徴しました。
新春の儀式は、コロナ禍の影響を受けた中でも、皇族の絆と国民への思いを再確認する重要な機会となりました。これからの時代を見据えた、皇室のメッセージが響き渡る一日となりました。