中国政府が高層ビル建設を全面停止するという衝撃的な決定を下しました。これは、かつて経済成長の象徴とされた高層ビル群が、今や不動産危機の象徴となっていることを示しています。中央都市工作会議で発表されたこの方針は、建設ラッシュの時代が終わりを告げ、今後は人々が快適に住める街づくりを重視することを目指すものです。
かつて中国は、上海タワーをはじめとする超高層ビルの建設競争で世界をリードしてきました。しかし、急成長の裏には深刻な問題が潜んでいました。地方都市でも高層ビルが建設される一方で、不動産市場の崩壊が進行し、完成したビルの多くが買い手のつかない「幽霊ビル」と化しています。この現状を受けて、政府は新たな発展段階への移行を宣言しましたが、これは成長の限界を認めた苦渋の選択とも受け取れます。
ネット上では、国民からの反発が広がっています。「手遅れだ」「バブル崩壊の宣言だ」といった声が上がり、今後の建設業者や地方都市の行く末に不安が募っています。安全性の問題も浮上し、解体には巨額の費用がかかるとの懸念も。果たして、これから本当に快適な街づくりが進むのか、それとも過去の遺産の始末に追われるのか、国民の目は厳しく向けられています。
この急激な方針転換は、経済大国としての中国の未来にどのような影響を及ぼすのか。今後の動向から目が離せません。