アカデミー賞逃した伊藤詩織さんの「視点」に思うこと 性暴力被害者の会代表、郡司真子氏.Academy Awards.

Thumbnail

伊藤詩織監督のドキュメンタリー映画『ブラックボックスダイアリー』がアカデミー賞を逃した中、性暴力被害者の声を代弁する郡司真子氏が、重大な問題を提起しました。3日、彼女はこの作品が日本の性暴力被害者が直面する課題を浮き彫りにしていると強調。しかし、映画に使われた一部の映像が許可を得ていないことが、被害者の証言や証拠の信頼性を損なうリスクを孕んでいると警告しました。

郡司氏は、性暴力被害の証拠の取り扱いには細心の注意が必要であり、特に弱い立場の被害者に対する視点が不足していると批判。彼女は、伊藤監督の映像使用に関する問題が、今後の支援者との信頼関係を損なう恐れがあると述べました。さらに、伊藤監督が2月20日に予定していた会見を体調不良を理由にキャンセルしたことにも触れ、サバイバーを消費するような行為は許されないと強調しました。

映画が50カ国以上で公開される一方、日本での上映が実現していない理由について、郡司氏は「人道的、倫理的な問題が指摘されているため」と説明。日本の法制度や社会がいかに性暴力被害者に不利であるかが、海外メディアによっても報じられていることを明らかにしました。

この問題は、性暴力被害者の権利と声を守るための重要な議論を呼び起こしています。郡司氏は、「今後、同様の事件において被害者が協力者として出ることが難しくなるかもしれない」と警鐘を鳴らしています。日本社会は、性暴力の根絶に向けた真剣な取り組みを求められています。

Related Posts