【必要な能力は“逆”に変わる】戦略系コンサルタントの第一人者・波頭亮が説く「これからの時代に必要な努力」とは
急速に進化するAI技術の影響で、これからの時代に必要とされるスキルが根本的に変わってきている。戦略系コンサルタントの第一人者、波頭亮氏は、最新のインタビューで「人にインフルエンスする力が不可欠になる」と警鐘を鳴らした。論理的思考が重視されてきたこれまでとは逆に、感情や身体性を伴うアプローチが求められる時代が到来するという。
波頭氏は、これまでの20年間にわたり、論理的思考がコンサルティング業界の基盤であるとされてきたが、AIの台頭によりこの常識が覆される可能性があると述べた。AIは論理的思考を超えて、人間の感情や反応に働きかけるスキルが必要とされる時代に突入している。彼は「今後はインフルエンススキルが、成功のカギを握る」と明言し、時代の変化に即した新たな努力の必要性を訴えた。
また、波頭氏は、「努力する力」が人材育成において重要な要素になるとも強調。彼の提唱する「グリッド」、すなわち執着して継続する力が、高いレベルのスキルを身につけるためには不可欠だという。今や、論理的思考は最低限の条件に過ぎず、感情を読み取る力や人に影響を与える力が、競争優位を生む時代が来ている。波頭氏の警告は、私たちがどのように未来に備えるべきかを考えさせるものである。